窓、サッシにKURE 556を使っていけない場所が多いのです。

☆サッシにKURE556は使わないでください!

サッシの修理に伺ったり、お客さまとお話をしていると サッシにしてほしくないメンテナンスをされている方が非常に多くみえます。
なぜ使ってはいけないか、どこに使うといけないかを書いていきます。

 

KURE556という商品が悪い商品というわけではございません。

まず、一般的に皆さんの言われるKURE556というものは 錆止め、潤滑剤の液体のスプレーだと思います。
これを一番使ってほしくない場所が、玄関の鍵穴です。

 

☆鍵に556はご法度です。

カギの周りが悪くなったから、鍵の抜き差しがし辛くなったからと かけられる方が多く見えます。

しかし、ここに液体タイプの556を使用されると 一時期はいいのですが その後微小なごみを留めてしまい 繊細な鍵の内部構造に傷をつけたりして 鍵の開け閉めが余計にできなくなってしまいます。
カギの抜き差しや回りが悪くなった場合はまずは 鉛筆の芯を削った粉や 100円ショップでも売っています鍵穴パウダー等を使ってみてください。
カギ穴が内部の原因なら これで解消されるケースが多いと思います。

それで ダメな場合は 専門店へ相談しましょう。
同じような部分で、鍵をかけるとドア側面から出て、枠側に入るデッドというものや、しまったドアが簡単に開かなくなるための三角のラッチという部品がありますが これにも液体潤滑剤は避けてください。 
油が停留することで誇りがこびりつき、時間が経つと動きが悪くなります。
ここは、ぬるま湯をつけた雑巾で拭いていただくのが一番です。

 

☆引き違いサッシに556は寿命を縮めるだけです。

次にかけてほしくない場所が サッシの戸車部分とレール部分です。
引き違い窓といわれるような窓や 網戸、雨戸といったものの動きが悪くなった際に 下のレールや戸車に556をかけるという話は非常に多く聞きます。

これが 最悪な結果を招きます。

そもそも 動きが悪い理由は戸車の動きが悪くなっているか、戸車以外のどこかがサッシの枠とこすれてしまって動きが悪いか。という原因が多いです。

戸車の動きが悪いのであれば 戸車が回るようにしてあげなくてはいけないのですが、レールや戸車部分に潤滑剤をつけてしまうと 戸車とレールの間の摩擦係数が下がるだけなので戸車が回らない状態でレールの上をすべるという感じになってしまいます。
イメージとしては氷の上をすべるタイヤです。
そのため スプレーしたすぐには動きが良くなったように思うのですが、そのうちまた潤滑が落ちて動きが悪くなります。

そのさい、戸車が摩擦で削れて丸くなくなり転がれなくなります。こうなったら、戸車を交換するしか修理方法はありませんね。

戸車とレールの間にはある程度の摩擦が必用なのです。

なのでここにはいかなる潤滑剤もかけてはいけません。
できれば 普段からレールを拭いてきれいにして 戸車にほこり等が溜まらないように心がけてください。

サッシ上部がすれて 動きが悪い場合はまだかけていただいても大丈夫です。ただし、上部のどこかがすれて動かないということは また別の原因があると思いますので その原因を先に見つけることをお勧めします。

 

☆ドアクローザーに556をかける意味があるのか?
玄関や勝手口の上部についているドアクローザーという部品の動きが悪くなったというお客様の所に伺うと その部分が油ギッシュな時があります。
聞くと556かけた、という方が多いですね。
そもそも ここに556をかけても何も変わらないと思います。変わるとすれば ギギというイオンが出ていた場合にそれを軽減できることでしょう。
ドアクローザーという部品はアームとオイルシリンダーによってドアをゆっくり閉まるようにしている部品になります。

このシリンダーのオイルの流量を調整して ゆっくり閉まるようにしたり 早く閉まるようにするのですが、開け閉めのスピードはねじで調整します。油をかけたからといって閉まる速度が速くなったりすることはありません。

もう一つ、油をかけてほしくない理由があります。

このオイルシリンダーは 寿命が来るとシリンダーからオイル漏れを起こすことが多いです。

しかし、油をかけられてしまうとオイル漏れがおきているのかどうか、確認に手間取ることがあります。

このように、サッシには、KURE556を代表とする液体の潤滑剤を使用してほしくない部分が非常に多くあります。

できれば まずは 掃除をしてみて それでだめなら、ドライファストルブやシリコンのスプレーをかけてみてください。
それでもだめなら 早いうちに専門業者に見てもらいましょう。

 

 

 


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